46話 公園 作者べりやん 真中「・・・ヒック・・烈火・・・・・」 烈火「なに泣いとんねん・・・・・なんか話したら少し楽になったわ・・・・・・・ んじゃあ、俺・・・・・朱美家行ってくるな・・・・・」 烈火は、そう言って部屋から出て行った。 真中達は、しばらくそこから動けなかった。 つかさ「・・・とりあえず・・ここ出ようか・・・」 つかさの言葉で皆が反応した。 さつき「そうだね・・とりあえず、外村のところに帰ろうか」 綾「そうね・・・・」 皆涙をぬぐって部屋から出た。 外村「お〜い!!お前らどこ行ってたんだよ!探したぞ!」 真中「あぁ・・ごめんな・・・・」 外村「ん?なんかあったのか?」 つかさ「ううん、別になにもないよ」 つかさがこれ以上しんみりならないようにっこり笑って答えた 外村「そっか?んじゃあ、続き撮影するか!」 そして、撮影が始まり あっという間に夜になった。 つかさ、綾、唯、真中は、すでに笑顔が戻っていた。 しかし さつきだけは、まだ少し戻っていなかった。 さつき(・・・烈火・・・朱美って子がずっと好きだったんだな・・・) すると、真中の携帯が鳴り出した。 真中「はい、もしもし・・・あっ、・・うんわかった。」 真中がさつきに近づいてきて電話をわたした。 さつき「?あたし?」 真中「まぁ、出てみろって」 さつき「?・・もしもし?」 烈火『あっ、さつきちゃん?』 さつき「!?れっ烈火?」 烈火『何驚いてんのや?ってか・・・ちょい出てきてくれへんかなぁ・・?』 さつき「えっ?どこに?」 烈火『俺今、旅館の前にいるし・・・・ちょっと話しーひん?』 さつき「あ・・・わかった。・・・すぐ行くね」 プツッ さつき「ちょっと行って来るね」 さつきは、ダッシュで部屋から出た。 烈火「おぉ〜来るん早いなぁ〜」 さつき「ちょうど、出口の近くにいたの!」 烈火「ははは。んじゃあ、ここで話すのもなんやし近くの公園でも行こか」 烈火は、そういい歩き出した。 さつきは、烈火の後をただついていった。 公園に行く間、2人は一言も話さなかった。 否、話すのを恐れていたのかもしれない 公園に着き、2人はブランコに座った。 しかし、話は、なかなか始まらない さつき(・・・・・なんか気まずいなぁ・・・・) 烈火「さつきちゃん」 さつき「えっ、なっ何?」 烈火「今日、話し聞いたやろ?」 さつき「・・うん」 烈火「俺な・・・朱美のこと好きやった・・・・・ホンマ好きで・・・・ずっと・・・・ず〜っと傍にいてやりたかった・・・」 さつき(・・・烈火やっぱり・・・はぁ〜・・・なんだか自分が情けないかも・・・) さつきの目に涙が見え始めた。 烈火「でも、今は、ちゃう・・・・・」 さつき(え?) 烈火「今・・俺がずっと傍にいてやりたいんは、 さつきちゃんやねん・・・」 一瞬空気が止まったように感じた。 烈火「でも・・・・はっきり言って正直・・・・・・まだ朱美のこと思ってるとこあるし・・・・・ まだ、さつきちゃん一筋ってわけにはいかへんのや・・ でも、俺は!真剣にさつきちゃんのこと好きや・・・・やから・・・なんて言うんやろ・・・・・ 俺が朱美を完璧に忘れるまで・・・ 待っててくれへんかな・・・・?」 さつき「馬鹿っ!!」 烈火「えっ!?」 大声を出して言うさつきに驚く烈火 さつき「あたしは、烈火のこと・・・・好きだもん! だから・・・・・待てないよ・・・・・朱美ちゃんを思っててもいい・・ 忘れなくていいよ・・今は・・・・今はあたしを・・・見てほしい・・・」 烈火「さつきちゃん・・・・・・こんな俺でいいんか・・?」 さつき「馬鹿・・・烈火が・・・・いい・・・・・」 さつきは、涙をいっぱいため顔を真っ赤にしながら言った。 烈火「さつきちゃん・・・・・・ありがとう・・・・」 烈火は、そういうとブランコから降り こんな俺を許してくれた思い 俺を待てないくらいまで好きになってくれた・・・・・ ありがとう、という思いをこめて さつきに 優しく、キスをした。 空を見上げると 綺麗な満月がそっと2人を見守っていた。 2人に幸せを願っているように─────