51話 一歩 作者べりやん ───朝──── 唯「じゅんぺ〜!起きなさい!」 真中「ん〜・・・あんま寝てないんだよ・・・・」 唯「だからってベンチで寝ないの!」 真中達は、撮影のために公園に来ていた。 烈火「そやで〜監督さん頑張っておくれやす〜」 唯「ほら!早く立って立って!」 真中「あ〜わかったよ」 真中は、重い腰を上げて皆の元へ行った。 つかさ「ねぇねぇ、淳平君ここは、どうしたら雰囲気でるかな?」 ドキッ 真中「えっと・・・・ここは、自分の思いを密かに語るとこだから・・・・・」 つかさ「そっか、ありがとね」 真中(ふぅ〜・・・・普通に話し掛けてくるからびっくりするよな・・・・・ 西野・・・俺と東城がなにかあったとか思わないのかな・・・・?) 真中は、つい東城を見てしまった。 それをつかさは、そっと見ていた。 真中「よし!いくぞ〜よ〜いスタート!」 烈火「弘子さぁ好きなやつとかいるん?」 つかさ「あたし?ん〜さぁ?どうだろ。よくわかんないやでも、もし好きな人がいるんだったら ずっとその人の傍にいたいと思うな・・・・ その人に違う人がいたりしたら辛いこともいっぱいあると思うし・・・・・悲しいと思うけど それでも、やっぱり好きでずっと傍にいたい・・・・・ そう思える人が本当に好きな人だと思うんだよねって奇麗事かな?」 真中は何か胸にきた。 真中(辛くても傍に居たい人・・・・・・俺は、そう思える子がいるかな・・ ・・・・俺のことそう思ってくれる子とかいるのかな・・・) 外村「おい、真中!ちゃんと撮ってるか?」 真中「あっ、ちゃ、ちゃんと撮ってるよ!」 外村「本当か〜?まさかみとれてたんじゃないよな?」 真中「っば!んなわけないだろ!」 外村「ふ〜ん」 外村は、ニヤニヤしている 真中「なんだよ、ふん」 唯「淳平!今から花火買いにいこ!」 真中「えぇ!?まだ昼過ぎだぞ?」 唯「早くいかないと売れきれちゃうじゃんか!」 真中「ば〜か、こんな時間に売れ切れるわけないだろ」 唯「ば〜かって言った方が馬鹿なんだい!いいから行こうよ!」 唯がギャ―ギャ―騒ぐので真中は、仕方なくコンビニに行くことにした。 唯「ちゃんとかご持っててね」 真中「はいはい」 ガサガサ・・・・・ガサガサ・・・・ 真中「どんだけ買うつもりなんだよ!?」 かごの中は、花火でいっぱいになってた。 唯「だって、少ないより多い方がいいじゃん」 唯は、二カッと笑った。 真中「・・・・・いいけど金だけ考えてくれよな」 唯「りょ〜かい」 真中は、唯の笑顔に少し和んでいた。 真中(最近・・・・なんか幸せそうなそんな笑顔見てなかったな・・・・) 唯「淳平?ボーっとしてたらかご落としちゃうよ」 真中「大丈夫だよ。ほら、さっさと買って帰るぞ」 真中自身も久しぶりに微笑んだ。 唯「撮影終わり!!!花火大会するぞぉ!!」 一同「おぉ!!」 烈火「花火とか中学以来やな〜」 外村「ふふふ・・・・いい写真が取れそうだな」 烈火「・・・・・・お前は、そればっかりかい・・・」 唯「じゅんぺ〜?花火しないの?」 真中「別に今は、そんな気分じゃないだけだよ」 唯「ふ〜ん。変なの」 真中(花火か〜・・・・去年西野と見たな・・・・ あの時、西野に告白されて・・・・はぁ〜・・・・・ 俺はどうしたらいいんだろう・・・・・・ 多分・・・・・俺の心の中では・・・・・・) さつき「どうしたの?元気ないじゃん」 真中「さつき・・・・・」 さつきは、真中の隣に腰を降ろした。 さつき「見て見て!綺麗に星が見えるよ」 真中「あぁ・・・綺麗だな」 真中の態度はどこかそっけないものであった さつき「・・・・・はぁ〜・・・・あたしが口出していいのかわかんないけどさぁ〜 真中・・・・・・そんなんだったらいつまで経っても進めないよ? あたしから見たら真中は、もう、ちゃんと好きな人がいるんだけど・・・・・ その人を好きになるのを怯えてるみたい。 なんでかは、あたしはよくわからないけど・・・・・・・・ 後のこと考えすぎてもしょうがないんじゃない? 大事なのは、『今』であって、『今』しないといけないこともあるんだよ? 取り返しがつかないことなんていくらでもあるんだし・・・・・ 自分が思った通りに動いたら?一歩進まなきゃ!」 真中(さつき・・・・) 大きく深呼吸をしてみた そしてさつきが言った空を眺めた 真中「・・・・本当に綺麗だな・・・」 さつきの言葉で気持ちがはっきりした。 真中「さつき、ありがとな」 真中は、立ち上がりあの人の元へと走った。