52話   ケジメ  作者べりやん

 














真中は、向かった。









その子の元へ














だんだん近づいていく。













一歩踏み出すたびに心臓の音が大きくなるように聞こえた。
















ドクン








               ドクン






















そっとその子の肩に手を置く。











   ポンッ















「?何?」














振り向いたのは























東城 綾



























真中「あのさ・・・・ちょっと話があるんだけど・・・・いい?」








綾「えっ、あ・・・・・・・・いいよ」










真中は、綾の隣に座った。



















天地「ん?なっ!真中め!綾さんになんかするつもりだな!」









天地は、花火をすると唯に呼ばれて花火をしに来ていた。









天地が2人の元に行こうとすると
















「待って」













天地を呼び止めた人は












つかさだった。















天地「西野さん?なんで止めるんですか?西野さんは、真中のことを・・・・・・」








つかさ「・・・・・2人にさせてあげたいの。ねっ、いいでしょ?」









つかさは、笑顔を作ってるつもりだったんだろうがその顔は







とても、とても辛そうな笑顔だった。













天地「・・・わかりました。でも、もし綾さんに手を出したら・・・」









つかさ(・・・・手を出したりなんかしたら、あたしはどうしようかな・・)















つかさは、ただ2人を見つめることしかできなかった。




















綾「・・・・・真中君、話ってなに?」






真中「いや・・・・昨日の話の続きをしようかなって思ってさ・・」






綾「昨日の話?」






真中「あの・・・・・東城の好きな人・・・・・」








綾「ああ・・・・あたしの好きな人は・・・・・」











ドクンッ









期待が溢れる反面







不安も溢れだしてくる













綾「好きな人は、いないよ」









真中「え?」






目を丸くさせて驚く真中














綾「ちょっと真中君を驚かそうかな〜なんて思ってね」







真中「あっ・・・そうなんだ」








真中は、拍子抜けした。
















綾「ねぇ・・・・・・真中君は、好きな人誰?」











真中「(来た・・・)俺の好きな人は・・・・・」













頭の中で色んなことが駆け巡った。














東城との出会い・・・・・・・










小説を読んで何度も感動し











共に夢を語り合った。















初めて夢を語れた相手。











東城がいたから叶えられた映画への道。













そして・・・・今の自分がいる。



























でも











やっぱり好きなのは
















真中「西野なんだ。」





















真中は、自分の気持ちにケリをつけるために綾に自分の気持ちをはっきり伝えに来た。














綾はうつむいた














綾「・・・・やっぱりね・・・・そう思ってた。









                 だって真中君西野さんのこと大事に思ってるし・・・・・









   西野さんといたらすごく笑顔が輝いてる。
     







                     そういう真中君好きだったよ」















真中「東城・・・」










綾「あ、あたしちょっと喉渇いたからジュース買ってくるね」











綾は、笑顔でその場を後にした。



















真中は、つかさへ思いを打ち明ける前に自分の気持ちを落ち着かせることにした。



 



もう一度空を見上げる










真中「・・・・・あれ?」
















先ほどまで綺麗に輝いていた星が雲に隠れて見えなくなっていた