56話 もどかしさ 作者べりやん ───5分ほど前──── ハァ・・・・・ハァ・・・・・・ つかさは、烈火達の元へ走り続けていた。 つかさ(・・・・ハァ・・・・淳平君・・・・・) 烈火「っでそんときな〜、ん?」 つかさ「烈火・・・く・・ん」 烈火「つかさちゃんどないしたんや?」 つかさ「ハァ・・・・ハァ・・・じゅっ・・・淳平君が・・・」 唯「えっ!じゅんぺーがどうかしたの!?」 つかさ「不良に・・・・」 つかさは、ダッシュで走ってきたのでなかなか話せなかった。 つかさ(早く・・・早くしないと・・・!) なかなか話すことが出来ないでもどかしさで 涙がこぼれた。 さつき「西野さん・・・!?」 烈火「つかさちゃん、真中どこや?」 つかさ「・・・・・・・・」 涙が流れて真中への不安が高まり声が出なくなっていた。 烈火「くそっ、しゃーないな!」 そう言って烈火はつかさを背中におぶった。 烈火「俺とりあえず、走るし道案内してな!つかさちゃん!」 つかさは、小さくうなずいた。 烈火「ほな行くで!」 烈火は力強く走り出した。 一方、真中の方は─── 不良B「おい・・・ヤバイんちゃうけ・・?」 真中の頭から流れる血を見て不安と恐怖を感じていた。 不良A「・・・・・・・誰も見てへんよな?」 不良B「誰も見てへんけど・・・」 不良A「・・・逃げるで!」 不良B「えっ!?ちょっ・・・!」 不良A「警察行きたいんか!」 不良B「行きたくはないけど・・・・」 不良A「それなら逃げるしかないやろ!はよ走れ!」 不良B「あ・・・・あぁ・・!」 不良達は、走り去って行った。 烈火「つかさちゃん!こっちでええんやな?」 つかさ「・・・うん。ってか・・・・・降ろしてくれないかな・・?」 つかさは、おんぶされてる自分を周りの人とかに見られて恥ずかしがっていた。 烈火「おっと、悪い悪い」 烈火はつかさを降ろした。 さつき「西野さん、真中がいる場所ここらへんなの?」 つかさ「ええ・・・確かあの自動販売機を曲がってまっすぐ行ったところの駐車場らへんだったと・・・・」 烈火「よっしゃ!俺がその不良どもを退治したるわ!自分らは危ないからここで待っといてな!」 烈火は、財布とか持っているものが落ちたら困るのでさつきに渡し 袖をまくってやる気マンマンで自動販売機の横の角を曲がった。 つかさ「・・・・・・烈火君頼りになるね」 つかさは、ニコッとさつきに笑いかけて言った。 さつき「まぁ、頼りになるけど・・・・」 さつきは少し照れて言う。 唯「そーいえば、烈火兄ちゃんってケンカ強いの?」 さつき&つかさ「・・・・・・・・・さぁ?」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪ すると、烈火の携帯が鳴り出した。 外村からだったのでさつきは出ることにした。 さつき「はい、もしもし〜?」 外村「れっ!?・・・・あぁ、北大路か」 さつき「烈火は、今取り込み中だけど何か用?」 外村「何か用?じゃねーよ!お前ら今どこにいんの? いきなり走り出すわ、東城と天地も消えるわこっちは男2人で悲しく花火をしろっていうのか!?」 さつき「ゴメンゴメン!緊急事態だったのよ!実は───」 さつきは、真中のことを話した。 外村「・・・・ふーん。っで真中は大丈夫なの?」 さつき「いや、まだわからないんだけどね」 外村「とりあえず、俺と小宮山もそっちに向かうから場所どこ?」 さつき「え〜っと・・・・・西野さん、ここどこ・・・?」 つかさ「ここは、鴨川をまっすぐ走ってきて───」 外村「わかった。んじゃあ、今から向かうから絶対そこから動くなよ!」 さつき「はいはい」 プツッ さつき「はぁ〜なんか天地と東城さんもいなくなったんだって」 唯「え!東城さんとあの男の人が!?」 さつき「なんで皆いなくなるかな〜」 つかさ「いなくなると言えば、烈火君も戻ってこないよね・・・・」 唯「・・・・・・・・・・まさか・・・・ケンカ弱くてやられてるとか・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 つかさ「危ないから行っちゃだめって言われたけど行ってもいいかな・・・?」 さつき「・・・・・いいや!行っちゃえ!」 3人は、走ってその場所に向かった。