6話   手料理  作者べりやん

 










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今、真中の目の前ではつかさと唯がご飯を作っている。








すると、あの時と同じ疑問が真中の口から出た。









真中「ねえねえ、何作ってくれるの?」








つかさも一度聞いたことある言葉に笑顔を浮かべた。










つかさ「んーとね、イタリアンソース地中海風ハンバーグ!」






真中「ふ、ふーん」








真中(地中海風って・・・・どんなんだろう・・・・・?)








真中は、つかさを見つめた。








真中(ハンバーグか・・。西野が作るんだからうまいに決まってるよな、




                       ・・・なんか新婚さんってこんな感じなのかな・・・)







真中は、自分で考えたのにそんなこと思うとなんだかテレくさくなってしまった。










真中(あぁ〜、今日夜までいるんだろうな〜)







真中は、いけない妄想に入り顔がデレデレしてしまった。










つかさ「淳平君!顔ニヤついてるよ!」






真中は、つかさの声で我に帰った。






つかさ「淳平君、御飯出来たら呼ぶからソファの方に座ってて」







真中「えっ?何で?」




つかさ「見てのお楽しみにしたいから!ほら、どいた、どいた!」







真中は、つかさにせかされてソファの方に座った。








そして、テレビをつけ料理のできる音を聞いていた。













       トントン、カタカタ、












その音を聞きながら真中はおもむろに携帯を手に取った。








真中(そういえば今日東城に会ったな・・



      メルアド教えたらよかったな〜そうしたらさつきにも教えて、



             ってかさつきって携帯持ってんのか?)










真中は、綾とさつきのことを考えていた。









真中(東城、どんなメールがくるんだろ?おとなしいからなんか、



                   東城がメール打ってるところとか想像できないな〜。)













キッチンからいい匂いがしてきた。









真中(いい匂いだな〜・・そういえばあのチョコ西野がくれたんだよな



                       ・・・さつきのチョコも食べたかったな〜)











唯「淳平!御飯できたよ!!」









っと真中の耳の横で言ったので耳が『キーン』っとした。








真中が席を立ってテーブルを見ると、







テーブルの上にものすごくうまそうなハンバーグがあった。









真中「スゲェ・・・・」








真中の目がキラキラしていた、






その顔を見てつかさがうれしそうに笑った。











つかさ「さぁ、淳平君。どうぞ召し上がれ」





真中「あぁ、いただきます!」







真中は、椅子に座りハンバーグに手をかけた、






それをつかさがじっと見つめた。












       パクッ、















真中「・・・うめぇ・・」








真中は、あまりのうまさにそれしか言葉がでなかった。








しかし、呆然とした顔がとびっきりの笑顔に変わり、












真中「スゲェ!こんなうまいハンバーグ初めて食った!スゲェよ西野!」






唯「ちょっと〜一応唯もつくったんだけど〜」






唯がふてくされている。







真中「あっ、ごめん。スゲェうまいよ。」









つかさが真中の笑顔を見て幸せそうな顔をした。









そして、真中に対しての感情が揺らいだ。


















ハンバーグを食べ終わり3人は、ソファに座った。









真中「あっそうだ。俺ビデオ借りてきたんだけど見る?」





唯「見る見る!なんの映画?」






真中「えっと、ほらこれこれ!西野が好きなケアヌ=ルーブスが出てるんだ」





つかさ「ほんと!それじゃあ、今から見ようよ」







そう言うとつかさは、冷蔵庫からお茶を取り出し電気を消してビデオをセットした。







そのビデオは、思った通りかなりおもしろいようだ






しかし、唯には、難しいのか寝てしまった。






真中は、ビデオを楽しみながらつかさの表情も楽しんでいた。










コロコロ変わるつかさの顔、







笑ったり、泣いたり、怒ったり、








そんな顔を見て真中は、つかさへの想いが溢れていた・・・。










映画が終わると、唯がまじ寝していた。






真中「おい!唯!起きろよ!唯!」





唯「うにゃぁ・・・唯泊まる〜」





真中「はぁ!?何言ってんだ!ほら帰るぞ!」





つかさ「別にいいよ。泊まっても」




真中「えっ!?・・だって親は?」





つかさ「今日旅行行ってるんだ〜言ってなかったけ?」





真中(聞いてないよ・・・)








真中「んじゃあ、唯置いていっていいかな・・・?」




つかさ「うん。全然大丈夫だよ」




真中「そっか。じゃ、後よろしくな」





真中が帰る準備をしてるとき





寝帰りした唯の足が真中の足に直撃した。








真中「いってっ!!」






真中は、しゃがみこんだ。





つかさ「淳平君大丈夫?ちょっと足見せて」







足を見ると真中の足は赤くはれ上がっていた。






つかさ「淳平君!どうしたのこの足!?」





真中「あぁ・・自転車にぶつかったときかな・・」




つかさ「なんでこんなんになるまでほっといたのよ!」






つかさは、そう言うと救急箱を取りに行った。






つかさ「淳平君そこから動かないでね!」








真中は、足が泣きそうなほど痛かったが、







つかさといれる時間が延びて少し嬉しかった・・・・