61話  ラストシーン  作者べりやん

 

















ラストのシーンは、つかさが演じる弘子が実家に戻るシーンで



烈火演じる辰則が弘子から送られてきた手紙を読んでいるシーンである。







そして、ここで話は終る。














『あの時、アナタに出会わなければ今の思い出はなかっただろう






      あたしのこの想いも───







   アナタに出会えていろんなものをもらった。心の奥から笑えた。







     アナタを愛しいとさえ思った───








   これが恋愛って言うんだなって本当に思えた。












               でも、あたしの居場所がここなのかはわからない・・・・・・・












 あたしには戻るべき家がある。待っている家族、友達がいる。









           多分今はそこがあたしの居場所だから・・・あたしは帰ります。










      でも、アナタを想う気持ちは偽りなんかじゃなかったよ









                        アナタが好きでした───

    








                 それは多分、離れても変わらないと思う。











  あたしは京都に帰るたびにアナタのことを思い出すでしょう






     アナタは思い出してくれるかな?







                心の隅にでも覚えておいてくれたら嬉しいな・・・









      たった数日間の恋愛だったけど
   





                     あたしにはかけがいのない恋愛でした。












 
                                        ありがとう─────』



















真中は横でその言葉を言っていたつかさに見とれていた。









さつき「(ボソッ)真中?」










真中「あっ、え・・・・・・カーーーーーット!!」








唯「終ったぁ!!!」







小宮山「つかさちゃんおつかれさま〜」






つかさ「おつかれ〜」









真中「ふぅ〜やっと終ったな、後は編集だけ・・・・」








外村「あっまぁ〜〜〜い!!」






真中「な!なんだよいきなり大声だして」






外村「ふふふふ・・・・何か大事なことを忘れてないか?」






真中「大事なことって・・・・まさか・・・・」








外村「セクシーショットが撮れてないだろうがバカモン!」






予想的中してしまった。














真中「別にそんなのいらないだろ!」






外村「セクシーショットがないと去年みたいに客が来ないだろうが!」







小宮山「俺も賛成!!つかさちゃんの・・・・・グヒヒヒ・・・」









真中「ちょっ!何考えてるんだよ!!ってか小宮山はさつき派だったんじゃねーのか!?」








小宮山「だって〜さつきちゃん烈火と付き合っちゃったしぃ〜やっぱ俺にはつかさちゃんしかいない!!!」








真中「んじゃあ・・・えっと・・・東城は?」







真中は少し小さめの声で言った。
 








小宮山「綾ちゃんもいいけど〜天地が狙ってるし〜



          勝ち目ないし〜・・・・・だから!つかさちゃんなんだよ!」









外村「どっちでも勝ち目はないと思うが・・・(ボソッ)」








小宮山「ん?なんか言ったか?」






外村「いや、別に」






真中「ともかく!そんなシーンとらなくてもいいだろ!」






外村「いや!優勝するには必要だ!真中!想像してみろ!あの4人のセクシーショットを!」









真中「う゛・・・・・・」









パッと頭に浮かんでしまった。










外村「どうだ!素晴らしいだろ!?」







真中「・・・・・・・・まぁ・・・一枚くらいなら・・・」







欲望に負ける自分を情けなく思う。











外村「よし!そーとなればめちゃくちゃセクシーな・・・ウヒヒヒ・・・」













「へぇ〜どんな写真?」














外村「んとな〜夏だから、浴衣でちょっとはだけさせ・・・・・」








ふと後ろを振り向くと












烈火「ほぉー。俺の彼女にそーいう格好させるわけやねー」










烈火が笑いきれてない顔で立っていた。









外村「れっ・・・烈火!お前も想像してみろよ!北大路の浴衣姿だぜ!?」










烈火を仲間に入れようと必死の外村








烈火「そやな〜めちゃかわいいやろな〜」






外村「だろ!?だから・・・・・」







烈火「でも、お前の場合映画のこと以外でもなんか使いそうやしな〜」







外村「(ギクッ)そっ、そんなわけないだろ!」









真中「いや・・・・こいつならHPに・・・・」









烈火「HP?」







外村「いやぁ〜!!!え〜〜!!俺の友達にめちゃすごいHP持ってるヤツのことだよ!」









いそいで真中の口を手で閉ざしそして、耳元で








外村「馬鹿!烈火にHPのこと話したら北大路のデータ―全部消されちまうだろうが!」






真中「あ・・・ごめっ・・」








外村の気迫に押されてつい謝ってしまった。












烈火「なんか怪しいな〜そや、それなら俺のデジカメで全部撮ることにしよ」







外村「え!?」






烈火「なんや?なんか不都合でもあるんか?」







不敵な笑みを浮かべる烈火








外村「いえ・・・なんでもありませぬ・・・・」








外村(あぁ・・・・・浴衣姿・・・・・)













烈火「まぁ、俺も男や。お前の好きな格好で撮らせたろ」









外村「ありがたき幸せぇ〜〜〜!!」







烈火「うわっ!きしょくわるいな〜抱きつくなや!」






真中「ハハハハ・・・・」






もう笑うしかないのであった。










唯「おーい!旅館帰らないの〜?」






烈火「お、もう5時か。はよ帰らな飯に遅れるな」










そうして、旅館に帰って行った。